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"変形性膝関節症の保存療法:振り子運動の効果と当院のアプローチ"
変形性膝関節症とは、膝関節の軟骨の変性や摩耗が進行し、患者に痛み、腫れ、運動障害をもたらす進行性の慢性関節疾患です。この疾患は疼痛、活動性の低下、筋肉の委縮、体重増加、衝撃吸収の不足、関節の不安定性によって症状が悪化し、悪循環を招くことがあります。
当院では、大阪市立大学名誉教授の山野先生が推奨する保存療法の一環として、振り子運動を積極的に提唱しています。振り子運動は、膝関節の痛みや不快感を軽減し、関節の機能を改善する助けになります。以下に、当院で行っている振り子運動の方法をご紹介いたします。
振り子運動の方法
①下腿長より高い椅子に腰かけます。
②下腿の力を抜いて、重力に任せて下垂させた状態にします。
③四頭筋(大腿四頭筋)を軽く収縮させ、膝を曲げたり伸ばしたりせず、下垂させた下腿を前後に振り動かします。
この振り子運動を、食事時に1日3回、少なくとも30〜50回繰り返します。
当院の外来では、多くの患者さんに対してこの膝振り子運動(ブラブラ運動)を指導し、疼痛の軽減を実感していただいています。特に膝下、下肢の脱力が重要であると考えています。 注 大腿脛骨関節症が対象で、膝蓋大腿関節症のある例は除外します 。
当院では変形性膝関節症の患者様に振り子運動を積極的に取り入れ、その効果を確認してきました。
振り子運動を取り入れた2例の方のX線の経過から振り子運動は変形性膝関節症の進行を止める可能性を示しています。
症例1
2015年(当時40歳女性)開始時 stageⅢ〜Ⅳ(図左)
2023年現在 stageⅢ〜Ⅳ(図右)
症例2
2011年(当時65歳女性)開始時 stageⅡ〜Ⅲ(図左)
2023年現在 stageⅡ〜Ⅲ(図右)
振り子運動は非侵襲的で簡単に実施できる保存療法の一環として、変形性膝関節症の患者にとって有益な選択肢となっています。
当院では、患者様一人ひとりに合わせた療法を提供し、関節の健康をサポートしています。ぜひ、関心をお持ちの方は、当院にご相談ください。
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